- インフルエンザについて
- 投稿者:まどかファミリークリニック 福井 慶太郎
新年明けましておめでとうございます。
冬になると風邪や胃腸炎が流行ってきますね。新年早々病気にはなりたくないものです。そこで今日は冬によく話題になるインフルエンザについてお話したいと思います。
<予防は手洗いとワクチンで!>
インフルエンザの原因であるインフルエンザウイルスは、くしゃみや咳のときに飛び散るツバに入っており、それが直接、あるいは手などについて鼻や口や目から体に侵入してくると言われています。そこで予防のために大切なのは、何と言っても手洗いです。マスクやうがいも予防に一役買ってはいますが、いろんな研究で予防効果は手洗いが一番ということがわかっています。手洗いで洗い残しが多いのは、指先と指の股の間ですので、意識してしっかり手を洗い予防しましょう!
それでもインフルエンザウイルスが体に入ってしまったら、症状が出ないように予防する方法がインフルエンザワクチンの予防接種です。当院でもたくさんの方が予防接種にいらっしゃいました。このインフルエンザワクチンはどれくらい効果があるのでしょうか?打てば必ず予防できるというわけではないことはご存知だと思います。実際の効果はおおよそ40〜60%と言われています。これは100人中40〜60人の発症が防げるという意味ではありません。「ワクチンを打たないでインフルエンザを発症する人のうち、40〜60%の人の発症を防げる」という意味です。ややこしいですね。簡単に言ってしまえば、打っても打たなくてもインフルエンザになることはあるけど、打ったほうが発症の可能性は下がるよ、ということです。それだったら痛い思いして打たなくてもいいじゃないか!と考える方もいらっしゃると思いますが、上でも述べたように、インフルエンザは他の人から感染することが多いです。みんなでワクチンを打てばインフルエンザになる人も減り、それだけ周りへの感染が減る事になります。みんなでワクチンを受けて、町全体の健康に貢献できるといいですね。
<インフルエンザの薬は症状を1日程度短くします!>
予防してもインフルエンザになることはあります。高い熱が出たり、体がだるかったり、喉が痛くて食べるのが辛くなったり。本当にきついですよね。病院でインフルエンザの診断がつくと、次は治療の話になります。タミフル、リレンザ、イナビルなど色々な薬がありますが、みなさんはこれらの薬がどれくらい効果があるかご存知でしょうか。その効果は「インフルエンザのいろんな症状を半日〜1日短くする」です。これを効果があると考えるか、効果が小さいと考えるかは皆さん次第です。大切な試験や面接を控えている方であれば少しでも早く良くなりたいでしょうし、お薬の副作用などを気にされる方であれば「我慢しようかな」と考えるかもしれません。つまりインフルエンザの診断がついたら、必ずお薬を使う、というわけではないのです。お医者さんは症状の重さ、薬の効果、もともとある病気、そして患者さんの状況や考え等色々なことをひっくるめてお薬を使うかどうかを考えていますので、ぜひ相談して下さい。
皆さまが健康で元気に過ごせることを祈っております。
平成29年1月