一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

上野整形外科医院 院長 上野 博章

  • 肩こりについて
  • 投稿者:上野整形外科医院 院長 上野 博章

ueno20160601一昔前は、肩こりは中高年者特有の症状と思われていたのですが、最近は、若い人の肩こりが増加しているようです。
原因としては、運動不足による筋力低下、また、不良姿勢やストレスなどによるうっ血が考えられます。(内科、眼科、および耳鼻科などの疾患が原因のこともありますが)
そもそも肩こりは増幅筋という菱形の筋肉が背中側にあり、頭、肩甲骨、背骨についていて、頭を支え、肩甲骨をつり上げている筋肉の過緊張状態で、はり感、違和感及び鈍痛がある状態です。
最近では、スマホは生活必需品となり、下向きの姿勢を長時間とっているようです。この姿勢では、増幅筋は持続的に緊張しています。また、パソコンを使っている時の猫背で下顎を突き出している姿勢も過度の負担になっています。30分~1時間に1回は肩甲骨を引き上げたり、回したり、頚の運動をして過緊張をとりましょう。
ueno20160602また、生活習慣病の予防として、1日30分間のウォーキングがすすめられていますが、腕を大きく振って、やや速足で歩くのも効果的です。
睡眠不足もストレスとなり、頭痛、肩こりの原因となります。腹這いや腰かけて寝たりすると、下顎を突き出した姿勢になりやすく控えるべきでしょう。
枕は硬目で顔が上向きにならない高さで、少し下顎を引いた姿勢がよいでしょう。(とくに頚椎に変形などがあると、上肢の痛みやシビレが出ることがあります)
とにかく運動不足にならないように、毎日歩きましょう。
入浴も筋肉の緊張を軽減し、血流がよくなり痛みも軽くなるでしょう。

平成29年6月

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