- 咳
- 投稿者:仏坂内科医院 院長 佛坂 博泰
咳は異物を排出しようとする一種の生体防御反応である。
最近は、なかなか治らず長引く咳が多い。どう云う訳か喉の処に何か異物でも付いているような所謂エッヘン虫が付いたような咳である。最初は痰を伴わない、がその内痰も一緒に出てくる湿性咳(productive cough)である。
咳喘息と云う病気がある。
診断基準(全条件を満たすか、1と5の2条件で簡易判断する)
1.喘息を伴わない咳が8週間以上続く
(聴診器で聞いても呼吸にゼイゼイ、ヒューヒューという音が入らない)
2.喘鳴、呼吸困難などを伴う喘息に今までかかったことがない
3.8週間以内に上気道炎(かぜ)にかかっていない
4.気道が過敏になっている
5.気管支拡張薬が有効な場合
6.咳を引き起こすアレルギー物質などに反応して、咳が出る
7.胸部レントゲンで異常が見つからない
よく似ているが8週間も続かないことと吸入ステロイドの使用はしなくてよいことが違っている。(治療編では吸入ステロイド剤がチョイスchoiceになっている)
と云うのも今までの気管支拡張剤、去痰剤を処方してもそこそこ効果はあるが治りが悪いので、私は抗ロイコトルエン剤を加えて処方する。これで大体治まる。
上記の状態は平成19年頃より見られ、どうも黄砂・PM2.5が関係しているように思う。
毎年少しずつ増加しているようである。喘息のようでもあるが違う咳である。咳喘息の診断基準はほぼ満たす。
なお、咳には痰が付きものである。出血が見られた場合は、すぐに最寄の病院・診療所にかかって下さい。結核は昔の病気と思われているが、今でも発生しているのです。
平成25年12月