一般社団法人 小郡三井医師会

病気と健康の話

田中内科医院 院長 田中 泰之

  • 職場あるいは住民検診活用の勧め
  • 投稿者:田中内科医院 院長 田中 泰之

皆さんは、会社あるいは自治体の健康診断結果を主治医に見せていますか。

医療費増加、さらには自己負担の増加が叫ばれている昨今ですが、職場あるいは住民検診を活用し、医療費の圧縮ひいては自己負担額の縮小を目指すのはどうでしょうか。
医療機関は患者にお薬を処方している以上、肝機能異常等の副作用出現の可能性があり、最低年1回できれば年2回は血液検査を実施する必要があると考えています(薬あるいは疾患によっては毎月の場合もあります)。職場検診結果をかかりつけ医療機関に持っていくことにより、その必要な定期検査を1回減らすことができます。

ただし、「検診結果は異常ありませんでした」と口頭で伝えるだけでは不十分です。医療機関としては実際の検診結果を確認し、コピーし、カルテ添付することで確認したあかしとして記録を残して初めて、血液検査等を1回実施しなくてすむことになります。検診結果は医療機関にもっていくだけで医療費の節約になるのですからぜひとも実行してください。

ところで、久留米市では6月1日から11月30日までの日程で住民検診が始まりましたし、小郡市でも70歳未満の住民検診の受付を始めているようです。久留米市を初め多くの自治体では、住民でありさえすれば、社会保険の方であっても少ない自己負担で受診可能です。特に肝炎ウイルス検診は今年度が検診最終年度となり、今後検診がどうなるか分からない状況です。いままで受診対象者であった39歳から74歳の住民の方で肝炎検診を受けたことのない方は、今年ぜひとも受診してください。

また、がん検診も充実し、年齢の制限はありますが胃がん(久留米市では集団のみ)・大腸がん・前立腺がん・子宮がん・乳がんの検診が受診可能です。こちらも職場検診に加え受診するのはいかがでしょうか。

平成18年6月

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