- 骨粗鬆症について
- 投稿者:神代病院 三好 賢一
◎骨粗鬆症とは?
骨形成よりも、骨吸収速度が高いことにより、骨に小さな穴が多発する症状をいいます。背中が曲がることで、骨の変形・痛み、また、骨折の原因となります。
日本では、患者の8割が女性で、ホルモンの分泌バランスが変化する、更年期以降の女性に多く、60代で3人に1人、70代で2人に1人が患者になっている可能性があるとされています。初期には症状がなく、 骨折して初めてき気付くケースも少なくないといわれています。
◎要因は?
主な要因としては、性ホルモン、加齢などで、多に、体型・運動・喫煙・食事・アルコール摂取などが知られています。
◎検査は?
X線、超音波などを用いた骨塩測定。腰椎側面のX線所見。尿中の骨吸収、または骨形成マーカーの測定などがあげられます。
◎治療は?
薬物療法として、破骨細胞の活動を抑えるビスフォスフォネート系薬剤、活性型ビタミンD、ビタミンK、カルシウム製剤、エストロゲン製剤の投与(※閉経後の女性のみ)があげられます。
また、食事療法として、乳製品、いわし・ししゃも・しじみなどの魚介類、豆腐、小松菜など野菜類の摂取があげられます。また、散歩や体操などの運動療法があげられます。
◎まとめ
骨粗鬆症は、初期は症状が無いことが多いので、気付かないうちに進んでいることがあります。橈骨・上腕骨・大腿骨・脊椎の骨折が好発部位としてあげられますが、一旦骨折するとADL(※日常生活動作)の低下や、痛みなど苦痛を伴うので、早いうちに病院での、骨粗鬆症の検査を受けることをおすすめします。
平成23年2月